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恐怖の貯金箱

我が家には、パパの趣味で集めた不気味な貯金箱が多数存在します。

先日、夕食後に何気なくリビングの収納扉を開けた時の事です。

その不気味な貯金箱とバッチリ目が合ってしまった私は、あまりに久しぶりの再会に本気で驚き、発狂し、勢いでバタンと扉を閉めました。

そんな姿を見た息子もまた、不気味な貯金箱を異常に怖がりました。

そこで閃いた私。
「占めたわ!
こいつが動き出すから早く寝よう!って流れに持ち込もう」

体力が付いて来ているうえに、毎日保育園でたっぷり昼寝をしてくる息子の寝かし付けはほぼ毎日手こずるのです。

「さっきの何だろう?

めっちゃ怖い顔してたね。
もしかして鬼 ?
ママ、怖いからお願い見て来て。」

などなど、貯金箱の不気味な様子を誇張して恐怖感を煽るように話すと、息子はどんどん怖がりました。

そして、早くリビングから離れてお布団へ行きたかったのか、いつもは逃げ回る歯磨きも大人しくやらせてくれた。

そこで私は散らかした部屋も片付けさせるように仕向けたくて、不気味な貯金箱から

「えっ?今、音がした?まさか出てくる?早く片付けて寝よう 。おもちゃ持って行かれちゃうかも。」なんて調子に乗って脅かし続けたら、おもちゃを抱えきれなくてテンパった息子が

怖くて怖くて怖くて、ついに恐怖が怒りに変わり一言
「ママ、怖がらないでょ。
足ないもん。
こっち来ないよ。」

”げっ。
そっか。
確かに。この貯金箱、足、ないわ。
鋭い。
じゃないか。”

『あ、そっか~』って

私の猿芝居も虚しく終わるのでした。

大きさをイメージしやすく、マグカップと並べてみました。
結構大きいんです、貯金箱。あぁ、不気味。

しばらくお目にかかれないように再び封印しました。

草加の歯科医院 氷川デンタルクリニック

今井 由美

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